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フランチャイズ誕生物語

今では、だれもが知っているフランチャイズという言葉。いつどこでどのように始まったのかご存知ですか?今日はその歴史を駆け足で巡ってみましょう。

フランチャイズ(franchise)の語源は、紀元3世紀ごろドイツに住んでいたゲルマン系の種族「Frank(フランク)」人に遡ります。
フランク王国が全盛期を迎え、「自由を持つのはフランク人だけ」になり、『Frank』=『自由』という意味に繋がっていきました。

さて、中世イングランドでは、荘園の領主が、自分の小作人に対し、荘園内で物を売ったり、井戸を管理したりする権利(自由)を与える代わりに、料金を徴収していました。

これが発展して、現在のフランチャイズという言葉が産まれたと言われています。

時代は進み、1850 年代のアメリカで、シンガーミシンという会社が『販売権を持つ小売店』を全米に設置しました。これが現代のフランチャイズビジネスの始まりです。

創始者のシンガーがこのような方法を考えたのにはふたつの理由がありました。ひとつは、大量生産するために資金が必要だったこと。もうひとつは、ミシンの販売には操作説明が不可欠だったことです。

エリアごとに販売権をライセンス貸しすることで生産資金を集め、なおかつ販売店が本部に代わり操作説明を実施するという方法は、このふたつの問題を一挙に解決しようとしたものでした。

販売権をライセンスするというシンガー方式は、「商標ライセンス型フランチャイズ」あるいは「伝統的フランチャイズ」方式と呼ばれています。

さて、現在フランチャイズビジネスと言えば、「ビジネスフォーマット型フランチャイズ」を指しています。

これは、商売の権利とその店舗経営のノウハウをまとめてライセンスするもので、第二次世界大戦後のアメリカで産まれました。

中でも有名なのは、マクドナルドの誕生物語です。

1954 年のある日、ミルクセーキ用ミキサーの優秀な販売員だったレイ・クロックは、カリフォルニア州東部の町でハンバーガー店“マクドナルド”が大繁盛していると聞き、売り込みのためその店を訪れました。
そして、その大繁盛の仕掛け(シンプルなメニュー、驚きのスピード、清潔さ、高品質のサービス)に着目しました。

彼は7年かけてマクドナルド兄弟のアイデアを買収。
その後、店名・運営ノウハウをビジネスフォーマットにして広くライセンス販売したのです。

フランチャイズビジネスは、時代とともに形を変え、私たちの周りに定着していきました。
この先、もっと新しいものが産まれて来るかもしれません。

それを作っていくのは、シンガーでもレイ・クロックでもなく、あなたかもしれませんね。