インバウンド向け宿泊施設経営に吹くFCの追い風
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訪日外国人数は相変わらず増加傾向
インバウンド観光客が増えていることはご存知かと思います。
ちょっと前に騒がれた爆買いこそ落ち着いたものの、日本政府観光局(JNTO)の資料を見ても、訪日外国人数は相変わらず増加傾向と言えます。以前よりも外国人を見る機会が増えたと感じている方が多いのは当然です。
さて、爆買いはしなくても、滞在ということは、インバウンド観光客の皆さんは、どこかに宿泊しています。これからも、2019年のラグビーワールドカップや2020年東京オリンピックと訪日外国人数が増えることは間違いありません。
つまり、今以上に宿泊場所に対するニーズが高まることは必至なのです。
注目されるホテルビジネス
そこで注目されるのが、ホテルビジネスです。
高級ホテルというよりも、ビジネスホテルやユースホステルの様に、気楽に宿泊できる価格帯のホテルが都市部を中心に増えています。
ベッドと朝食を提供するだけということで、ヨーロッパの各都市でよくみられるB&B(Bed&Breakfast)の様に、自宅を改装して個性的なゲストハウスを経営するケースも見られます。
では一般的に、ホテルを経営するというのはどういうことなのかを見てみましょう。
多様化するホテルの経営形態
ホテルの経営形態には、次のような種類が存在します。(参照:日本宿泊業支援協会HP)
- 1.直営方式
- 2.リース方式
- 3.マネジメント・コントラクト方式
- 4.フランチャイズ方式
- 5.リファーラル方式
- 6.アフェリエイト方式
1番の直営方式とは、文字通り土地や建物を所有しそれを直接経営する方式です。具体的には、帝国ホテルや鉄道系、航空会社系のホテルなどがこれにあたります。大資本だけでなく、地方の小さい旅館などもこの方式にあたり、ホテル経営の基本と言えるでしょう。
2番のリース方式とは、土地や建物は所有者から借りて、ホテル会社が運営を一手に担う方式です。東横インはこの方式になります。また、大企業が系列子会社にホテル運営を任せるケースもこれに該当します。
3番目のマネジメント・コントラクト方式は、「運営委託方式」とも呼ばれ、ホテル運営のプロフェッショナルに運営を任せ利益を最大化する方式です。有名な星野リゾートがこれに当たります。
4番目のフランチャイズ方式とは、オーナー自身がホテル経営を行うが、フランチャイザーであるホテルチェーンからブランドや運営ノウハウの提供を受け、契約料を支払うものです。プリンスホテルやワシントンホテル、APAホテルなどがこの方式です。
5番、6番の方式は、どちらも独立したホテルがグループ化し、予約や運営を共同で行いお互いのメリットを出す方式です。
個人が参入しやすいのはフランチャイズ!
さて、個人がホテル経営に参入しようという場合は、4番のフランチャイズ方式が最も現実的かもしれません。
一つ一つを自分で決めてやり遂げるのは大変ですが、フランチャイザーの適切なアドバイスやノウハウがあれば、心強いですね。
これからフランチャイジーの成功例などが増えてくれば、より一層参入する人が増えることでしょう。
外国人観光客のニーズにマッチしたところに商機あり!
「民泊」ブームでも解るように、外国人観光客は、宿泊にはあまりお金を掛けたくない反面、日本でしか体験できない『文化』や『風習』に触れてみたいと思っています。私たち日本人にとっては何気ない日常でも、外国人の目から見れば「異文化体験」になることが多く、そういう意味で小規模な宿泊施設の人気が高まっているのかもしれません。
インバウンド観光客向けの宿泊施設としては、都市部の空きテナントを簡易宿泊所にリノベーションしたものや、若者が集まって経営する個性派ゲストハウスなどが注目されています。
これからますますニーズが高まる外国人向け宿泊施設の経営に、注目して行きたいと思います。