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斜陽から一転!伸びゆく写真館フランチャイズ

総務省の調査によると、写真館を含む写真業の事業所は1996年の約2万8千カ所から12年には約1万600カ所にまで減少。それが14年は12年比で7%増え1万1千カ所強と増加に転じました。その背景には、何があるのでしょうか?

『NIKKEI STYLE』は、増加には住宅型スタジオの出店が影響しているようだ、と報じています。斜陽とみられてきた写真館で新規出店が増えているのだそうです。

例えば、11年にIT(情報技術)出身者が設立したディッグ・フィールズ・アンド・コー(東京・目黒)の「プレシュスタジオ」は昨年からフランチャイズ事業を始め、今の8店から19年に55店に増やす勢いなのだそうです。

同社のウェブサイトを覗けば、「背景やインテリアも『ナチュラル』『クール』『キュート』など、様々なテイストを用意」「完全予約・貸し切り型の一軒家スタジオで……お子様はもちろん、ご家族様もリラックスして撮影に入っていただくことができます」とあります。衣装も和装から洋装まで、幅広く用意されています。

このように、自然光で、手持ちカメラで、貸し切りの空間でリラックスしながら写真を撮る住宅型のスタジオの出店が目立つようです。

一方、「ユニファ株式会社」が目指すのは、「家族コミュニケーション」だといいます。「具体的には保育園や幼稚園、習い事教室等での今日の様子を、その日のうちに保護者がスマホ等にて閲覧できるサービスを提供しています。

0~6歳児のお子様がいるご家庭で、夕食時に『今日何して遊んだ?』という何気ない会話を、より豊かにしてくれる写真や動画等を提供したいと考えています」語る同社。

その切り札となるのが、ロボット「みーぼ」。幼稚園に「派遣」され、日ごろの子どもたちの様子を写真や動画で記録。撮影した画像は、ネットを通じて親が楽しめます。また、家で、その日の園内であった出来事を親子で話すきっかけにもなると言います。現在、全国約20施設で導入されているとのことです。

写真館の使われ方も、七五三など伝統的な“ハレの日”だけでなく、マタニティー姿の撮影や、誕生日などで家族で足を運んだり、女子会やカップルでの利用も増えたと報じる『NIKKEI STYLE』。

どれだけテクノロジーが進化しても、大切な一瞬を一生記憶にとどめたい、という人の思いは変わらないものなのかもしれません。