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「注文をまちがえる料理店」FC化へ

「注文の多い料理店」ならぬ、「注文をまちがえる料理店」をご存知ですか?

それは、2017年9月に3日間限定で、東京都内に開かれた、認知症の人が接客するレストランのこと。国内外のメディアに取り上げられて、大きな話題をよびました。

その大人気レストランが、フランチャイズ化も考えているそうです。その意図を、「m3.com」に仕掛け人の小国士朗さんが、こう語っておられます。「皆、ボランティアであり、パワーとコストをかけて実施するのは、そう簡単ではありません。それよりは、いろいろな方、団体と組みながら、その支援をしていきたいと考えています。」

「YomiDr.」によると、「注文をまちがえる料理店」のアイデアは、2012年に、小国さんが、グループホームを訪れた際に起きたハプニングがもとになっているのだそうです。

「認知症のおじいさんやおばあさんが、みんなでハンバーグを作っていたはずなのに、できあがったのは、なぜかギョーザだったのだ。この大胆なメニューの変更を誰ひとり気にすることなく、『おいしいね』と笑い合った。その光景が『強烈な“原風景”になった』」。

実際に開店すると、どんなハプニングが起こるのか?戦々恐々の中、2017年6月、東京都内の座席数12の小さなレストランで「注文をまちがえる料理店」が試験的にオープンしたのでした。

「BOOK ウォッチ」によると、「『おばあちゃんにハンバーグを注文したんだけど、見事に餃子が来て大笑いしました』。そんなお客のツィートがネットに流れ、ヤフー急上昇ワードで1位を獲得。翌日には取材が殺到し、世界20か国のメディアから紹介したいという連絡が届いた」といいます。

「m3.com」のインタビューにおいて、小国さんは「『Cool Japan』から『Warm Japan』へ」と目指すものを宣言しておられます。

「『あ、ここに居ていいんだ』という居場所が、どのくらい町の中にあるかがすごく大事だと思っています。『注文をまちがえる料理店』には、知的障害のある息子さんとご両親が来たこともあります。働いている方には認知症があり、知的障害の方も、男性も女性も、高齢者も、赤ちゃんも、がんのステージ4の方もお客さんとして来る。誰でも、どんな状態の方であっても、『私がここにいていい』『あ、ここが私の居場所だ』という空間、居場所が増えていくことを、『Warm Japan』という言葉に込めています。恐らくそうしたことが、ダイバーシティー(多様性)を認めることだと思います。概念だけを言っていても分からないので、今回は料理店という形でその思いを伝えたわけです。」

「まちがえる」ことにこそ意味を込めたレストラン。こんな「居場所」がフランチャイズ化し、あなたの街にでもできたなら、素敵だと思いませんか?