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NPO+FC=新しい雇用の形

「就活アウトロー」が、フランチャイズ経営に?

そんなおもしろい取り組みが、飲食店経営の和僑ホールディングスとNPO法人キャリア解放区によって始まりました。NPO法人キャリア解放区は、29歳以下で就職経験のない人と企業をつなぐ、「アウトロー採用」という活動を展開しています。

同NPO法人のウェブサイトには、こう記されています。

「右肩上がりで成長してきた日本社会では、人生の重要な帰路に立ったとき、立ち止まり、遠回りする人たちを『サボっている』『やる気がない』と、評価してきませんでした。しかし、そういう時代は終わりました」「健全な寄り道人生を歩んだ若者たちこそが、これからの成熟社会で価値発揮をするのではないかと本気で信じています。イノベーションは常に辺境から起こります。違和感を持つことを許さない風土では新しい何かは、生まれません」

一方、「和僑ホールディングス」はどうでしょうか。

同社ウェブサイトによると、「和僑グループのスタートは平成2年、バブル終焉を迎えていた福岡博多天神大丸前の小さな屋台『味平』にて創業者 高取宗茂が創業」とのこと。4年後に実店舗1号店となる「炉端焼みさお」を開業。その後、「水匠」「魯山」と展開し、平成20年東京進出し、新橋にて「ヒノマル食堂」を開店。「美味しいものがあるところに争いは起きない」という信念のもと、「日本の食文化と世界の共生」を目指して、日本最先端の食を世界中に広めていきたいと考えているとのことです。

そんな両者が、今回タッグを組んだのです。

『Yahoo!ニュース』によると、就活アウトローたちが運営するのは、JR新橋駅から歩いて5分ほどの飲み屋街にある居酒屋「ヒノマル食堂」です。

具体的には、今回は、和僑ホールディングスとフランチャイズ契約を結び、キャリア解放区がヒノマル食堂新橋別館のオーナーになります。開店資金は、キャリア解放区が金融機関から千数百万円を借り入れて負担。元ニート・フリーターのアウトローたちは、キャリア解放区と業務委託契約を結び、店を運営します。

売り上げから、キャリア解放区に利益を還元し、アウトローたちの報酬は完全歩合制だとそうです。通常、店舗経営を始める際には自己負担が発生しますがが、その部分はキャリア解放区が肩代わりします。一方の和僑側はフランチャイザーとして、店に仕込みをした食材を納め、売り上げが立つ仕組みです。

新しい雇用のかたちを追求するNPOと飲食FCとのタッグ。新たな価値を生み出すコラボレーションに注目が集まります。