FCをもっと知ろう!

人生100年時代シニア事情あれこれ

シニアの婚活事情

大手結婚相談所各社は近年、シニアに特化した婚活サービスを打ち出している。

各社それぞれサービス名称や内容に多少の違いはあるが、40代~70代の中高年がターゲットという点に変わりはない。

厚生労働省よると2021年度における日本人の平均寿命は、男性が81.47歳、女性が87.57歳となった。

とすれば、一般的なリタイア年齢である60~65歳を迎えてからさらに20年もしくはそれ以上の年月を人は生きなければならないことになる。

昔のように大家族で暮らすことがほとんどなくなった近年の日本では、例え結婚して子供がいたとしても、子供が巣立ち配偶者が亡くなるなどすれば独居になるケースが多い。

少子高齢化社会なのだから、そんな「独居老人」の数は今後増える一方であろう。

またここ数年は単に平均寿命が伸びているだけではなく、それ以上に健康寿命の伸びが目覚ましい。「余生」というにはあまりにも長いこれからの人生をともに過ごす伴侶を求めるのは自然なことだ。

しかし出会いの場も少なく、かといって若者のようにマッチングサイトでお手軽に相手を探すのは抵抗があるし、マッチングアプリを使いこなすのもハードルが高い。

だから真面目に伴侶を求める高齢者は少々経費が掛かっても、担当者が親身になって相談に乗ってくれてお相手を紹介してくれる結婚相談所を使った「婚活」に安心感を覚えるのである。

シニアのお食事事情

他にも少子高齢化による高齢者人口の増加に伴い拡大を続けるビジネスとして「高齢者向け配食サービス」がある。

高齢になり家族も少なくなれば、買い物に出る回数も減るし火を使って調理することも億劫になってくる。

そんな人たちのニーズに応えてお弁当を届ける「配食サービス」は飲食業界大手が参入したり、フランチャイズで全国展開する企業が現れたりと大きくシェアを伸ばしている。

また、高齢者用食品の市場も拡大してきている。

高齢者が電子レンジで温めるだけで食べられるレトルトパウチの「柔らかい食事」や飲料タイプやアイスクリームタイプ、またはゼリー状の高栄養食品などが、ごく普通のドラッグストアやスーパーマーケットで簡単に手に入るようになってきているのだ。

シニアのお仕事事情

内閣府が発表した最新(令和4年版)の高齢社会白書によると、ここ10年で高齢者の就業率は、60~64歳で14.4ポイント、65~69歳で14.1ポイント、70~74歳で9.8ポイント、そしてなんと75歳以上でも2.1ポイント伸びている。

求人サイトでも「78歳まで働ける!」とか「シニア応援」「シニア活躍中」などのコピーを見かけるようになってきた。

これを「生涯現役!」とボジティブに受け止めるか「いったい何歳になったらゆっくりできるのか…」と悲観的になるかはそれぞれであろうが、少なくとも働く意欲のある高齢者にとっては仕事を見つける可能性が増えるのは喜ばしいことだろう。

ただ中には肉体的にかなりつらい勤務内容であったり、低賃金であったりするケースも少なくないと聞く。

超高齢化社会の人生100年時代。どこまで「現役」で生きるのか、今はまだ若い世代にとってもいつかはやってくる未来であって決して他人事ではない。

シニア世代が経験を生かし、そこまで無理をしなくても現役を続けていけるような仕組みができれば日本経済が元気になるかもしれない。