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盛況!外国人向け和食教室

2013年にユネスコ無形文化遺産に登録された「和食;日本人の伝統的な食文化」。農林水産省によれば、「多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重」「健康的な食生活を支える栄養バランス」「自然の美しさや季節の移ろいの表現」「正月などの年中行事との密接な関わり」の4点が評価されたとのこと。そんな和食に外国人からの注目がにわかに高まり、外国人向け和食教室が盛況のようです。

2016年1月に創業した「わしょクック」は、「20分でできる! 普通の家庭で食される和食を英語でお教えします」が売り。レッスンは少人数制でアットホームな雰囲気で、季節の行事に合わせた、素材とレシピ(メイン・副菜1品、汁物、デザート)を提供します。和食の基礎である“ダシのとりかた”は必ず毎回実施のだそうです。

『DREAMGATE』にて、代表の富永紀子さんはこう語っておられます。
「出汁をとるのもパフォーマンスなんです。熱湯にかつお節を落とすと、ゆらゆら動いてフワッと香りが広がるでしょう。すると、生徒さんが『おお!』とどよめくんですね。それを飲んでみると、ほんのり優しい味。視覚、嗅覚、味覚で出汁を体験してもらったところで『これをベースに砂糖や醤油で味付けしていくと、和食らしい深みのある味になります』と解説すると、印象に残るんです」

同社では認定講師の育成も行っており、フランチャイズ化を目指しているとのこと。
養成講座では、外国人向けの料理の教え方、教室運営や集客の方法などを4日間かけて指導。試験を受けて講師として認定された人は「わしょクック」直営教室でレッスンを受け持つほか、自宅などを使って教室を開校することもできるそうです。すでに28人が養成講座を卒業、うち16人と業務提携を交わしています。

一方、すでに、オーストラリア・シドニーで「鱒屋レストラン」「居酒屋 ますや」「鱒屋水産」「SUSHI BAR 誠」「誠BENTO」「MISO」の6業種のレストランを展開している「鱒屋インターナショナル」でも、日本料理の学校をシドニーでフランチャイズの形で始める計画を進めているとのこと。

『NICHIGO PRESS』では、オーナーの定松氏の言葉として、「シドニーには1,800軒ほどの日本食店があり高級店も増え始めていますが、その中で働く日本人スタッフの比率は5パーセントにも満たないのではないでしょうか。私としては、お店で働く日本人以外のスタッフは本物の日本食を勉強したいのではないかと考えています。日本料理の学校を開くことで、基本的な調理方法だけではなく、衛生管理、器使い、あるいは本物の調味料と食材、日本酒とのマッチングについても指導できるようにしたいと思います」と報じています。

プロからアマチュアまで、国内外ですそ野広がる和食文化。外国人向け教室も、ますます波に乗りそうな予感です。