FCをもっと知ろう!

住宅フランチャイズビジネスとは?

今や、様々な業種に広がるフランチャイズビジネスですが、住宅建築の分野にもあるのをご存知ですか?

住宅フランチャイズと呼ばれる仕組みは、住宅建築のフランチャイザーが提供するノウハウを使い、フランチャイジーである工務店が住宅建築を請け負うというものです。この住宅フランチャイズの大手である、LIXIL住宅研究所の例をもとに、住宅フランチャイズがどういうものか、ご紹介します。

LIXILとは旧住生活グループの「トステム株式会社」、「株式会社INAX」、「新日軽株式会社」、「東洋エクステリア株式会社」、「サンウエーブ工業株式会社」が合体した建築材料・住宅設備機器の最大手メーカーです。グループ企業である株式会社LIXIL住宅研究所が、グループ内にある住宅FCブランドをまとめ、フランチャイザー機能を担っています。

LIXILが手掛ける住宅FCには、次の3つのブランドがあります。それぞれのブランドの紹介文を引用します。(以下、二重カッコは、LIXIL住宅研究所HPからの引用部分)

1.アイフルホーム:『他FCを圧倒する知名度と商品認知』
『住宅FCのパイオニア。「こどもにやさしいは、みんなにやさしい」のキッズデザインで考える家づくり。子育てのストレス軽減、暮らしの安全・安心。アイフルホームは、家族の成長にも対応でき、生涯かかるコストも抑える、いまも未来も、幸せが続く家をお届けします。』

2.フィアスホーム:『環境先進国スイスに学んだ世界基準の住宅性能』
『自然の恵みを活かした高性能スマートハウス。家族の暮らしを守り、資産を守る「耐震+制震」の粘震住宅は実物大の実験でその性能を実証。住宅の基本性能を高めて、安心・安全・快適でエコロジーな高性能・高品質の住まいを提供します。』

3.GLホーム:『ツーバイシックス住宅のパイオニア』
『強いだけでなく自然の風合いや癒し・きれいな空気を感じていただける住まいを、北米デザインのツーバイシックス住宅を通じて提供しています。「美しい品質」をカタチにしたこだわりのデザインによりお客様の幸せな暮らしに貢献します。』

また、新たにリフォームブランドを立ち上げました。

4.新築再生リフォーム「新築mitai」

これら新築ブランドと、リフォームブランド合わせて4つが、LIXILが提供する住宅FCブランドです。

LIXILは、これらのブランドに対し、エリアに1つと限定し、フランチャイジーとなる工務店を募集しています。工務店は、複数のブランドに加盟することも可能です。加盟店になるメリットはいくつかあるとされています。まずは、『LIXILグループ資材全般をグループ価格で仕入れることができる』コストメリットです。また、最近の住宅に強く求められる『品質管理と保証体制』も、中小工務店にとっては魅力的ではないでしょうか。もちろん、フランチャイズシステムの特色ともいえる、全国レベルでのブランド知名度というのは言うまでもありません。しかし、同時にそれらがデメリットでもあります。指定の資材以外を使う事には制限があり、品質保証基準を厳密に守る施工を実施する義務を負います。また、ブランド力相応のフランチャイズ加盟料が必要です。

フランチャイザーの力量による部分はありますが、住宅FCに加盟するメリットとデメリットは、ほぼ同じではないかと思います。

さて、顧客側のメリットとは何でしょうか?それは、メンテナンス性です。施工が地元の工務店なので、家に関する細々とした日常の相談事を気軽にすることができます。大手住宅ブランドの住宅で、地元工務店のサポートを得られることが、住宅フランチャイズを選ぶ最大のメリットと言えるでしょう。それに対し、デメリットを上げるとすれば、工務店の経営基盤があげられます。これに対しては、フランチャイザー側で保証制度を備え、バックアップを行っています。

住宅フランチャイズの例として、LIXIL住宅研究所をご紹介しました。住宅建築にもフランチャイズビジネスが存在するということは、ちょっと意外ですね。

今後の経営に対してお悩み中の工務店さんや、これから家を建てようと考えている方にとって、住宅フランチャイズビジネスが、役立つ情報になれば幸いです。