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家事代行サービスを使いますか?

高齢化社会が加速しています。内閣府によると、2016年度の日本の人口は、1億2,693万人。その中でも65歳以上の高齢者は3459万人だそうです。これを割合になおすと27.3%。今や、4人に1人は65歳以上です。しかし、これでは終わりません。わずか3年後の2020年には、何と3人に1人が65歳以上になるそうです。そして、これら高齢者の半数以上は一人暮らしか高齢夫婦のみの世帯となっています。

また、総務省統計局の「労働力調査(基本集計)」の2016年平均の結果によると、夫婦がいる世帯のうち共働き世帯の割合は60.9%、夫婦のうち夫だけが働く世帯は33.2%、妻だけが働く世帯は5.2%だそうです。共働き世帯の割合は、年々増加しており、今や共働きがあたりまえの世の中と言えるでしょう。

これらの統計は、どちらも家事の担い手が不足していることを示しています。ひとり暮らし高齢者、あるいは高齢者のみ世帯では、様々な日常生活で不便を感じることが多く、誰かの手を借りたい事が多いはずです。また共稼ぎ家庭では、子育てや家事と仕事の両立で疲労困憊しており、ちょっとしたことに猫の手も借りたいほどの気持ちではないでしょうか。

そういう時に、役に立つのが家事代行サービスです。政府も調査会社も、こぞって家事代行サービスの市場規模の拡大を予想しています。社会のニーズも大きく、事業者も増えているとなれば、家事代行サービスはどんどん利用者が増えるはず。

しかし、実はそうではありません。高齢者世帯については、介護サービスの一つとしての家事代行サービスが浸透してきましたが、共働き世帯についてはほとんど普及していないのが現実です。

2015年の経済産業省の資料によると、実際に利用したことがあるという人は、わずか3%。サービスを知っているが使ったことが無い人が70%にも上っています。(調査主体:NRI、回答者:首都圏と大阪府の25歳~44歳の女性41,330人)使わない理由のトップは、「価格が見合わない」、二番目は、「家事を頼むことへの抵抗感」、あとは、「事業者への不安感」だそうです。本来であれば自分が無料で行うことを、有償で人に頼むことに罪悪感がある上に、自宅に知らない人を上げる不安や、汚れているところを見られることへの抵抗感などがあると思われます。

事業者側から考えてみましょう。家事代行サービスは、フランチャイズの中でも人気のビジネスで、多くのオーナーが未経験から参入しています。フランチャイズ本部からノウハウの提供を受けられ、研修で技術を身につけられるので未経験でも開業可能です。家事代行という特性からか、女性オーナーも多く活躍しています。無店舗での開業ができ、在庫赤字を抱えるリスクがないこともメリットです。しかしながら、参入しやすいサービスであることは、事業者の質にばらつきが出やすいのも事実です。このため、経済産業省では、2016年に第三者認証機関を立ち上げ、サービス提供事業者に「家事代行サービス認証」というお墨付きを与える活動を始めました。また、事業者向けのガイドラインを公開し、家事代行というサービスの内容やレベルを平準化するよう努力しています。

元々、家庭それぞれに自己流で行われてきた家事という無償サービスを、家事支援という有料サービスとして一般化することには、利用者側の抵抗感が否めません。事業者の認定やサービスの平準化に加え、利用者に対する税制優遇や補助などの「お得感」を打ち出すことも、利用普及のためには必要なのではないでしょうか。

女性活躍社会の実現に向け、一歩踏み込んだ施策に期待したいと思います。