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数から個性へ コンビニチェーンの新展開

コンビニ大手の一つであるファミリーマートが、来春コインランドリー事業に参入すると表明しました。共働き世帯が増えたり、タワーマンション等では洗濯物の外干しができない等の理由から、コインランドリー市場は拡大しています。しかし、クリーニング店併設のコインランドリーなどとの過当競争も予想されます。今回、ファミリーマートがなぜコインランドリー事業に進出をするのか、少し考えてみたいと思います。

同社は11月24日家電メーカーであるアクアと提携し、コインランドリー事業に進出すると発表しました。まずは社会実験を行うため、2018年春をメドに1号店を関東地域に出店します。「アクア」は中国の家電メーカーであるハイアール・グループの企業ですが、もとは旧三洋電機の家電事業がベースになっています。三洋電機時代から手がけていた洗濯機や冷蔵庫などの大型家電製品を展開しているほか、最近では業務用の洗濯機の分野にも力を入れています。

アクアのコインランドリー向け業務用洗濯機にはクラウド技術が盛り込まれており、利用者が空き状況を確認し、店舗運営者が遠隔で機器を管理することが可能となっています。
ファミリーマートでは、コンビニとコインランドリーを融合させた新しい店舗デザインを検討しており、コンビニに行く際に洗濯物も持ち込み、洗濯が終わるのを待っている間に、店内で買い物や、イートインスペースで食事を済ませるといった利用シーンを想定しています。

かたや、ファミリーマート同様にコンビニ大手であるセブンイレブンは、は2017年11月、自転車シェアリングのサービスを拡大することを発表しました。2018年度末までに1000店に自転車5000台を設置する予定で、まずさいたま市内の9店でスタート。春をめどに川崎市と横浜市、来年度中には全国の主要都市に広げる構想です。

料金は、15分60円。登録したクレジットカードで利用の都度に決済するので、セブンイレブンの店頭で小銭を支払う手間はありません。利用者は会員登録し、スマートフォンなどから利用したい場所に近いコンビニを選び予約します。あらかじめ「スイカ」などの交通系ICカードを登録しておけば、事前に予約なしでも利用できます。カードをかざすことで、解錠できる仕組みが搭載されているのです。自転車はどこでも乗り捨てできるわけではありませんが、各自転車シェアリングのサービスエリア内なら、どこのサイクルポートでも返却できます。

ファミリーマートのコインランドリーや、セブンイレブンの自転車シェアリングの例をご紹介しましたが、コンビニは従来の小売業だけでなく、新たな事業に進出を始めています。これらの新サービスの収益力は、従来の小売業に比べてそれほど大きいわけではありません。しかし重要なのは、一定以上の場所と資金があれば、誰でも参入することが可能なビジネスだということと、新サービスの付加価値によって、店舗の売上を伸ばすことができるという事です。確かに初期投資に資金は必要ですが、来店機会を創出できる魅力を付加できることは、オーナーにとっては魅力ではないでしょうか。

単純に商品を売るだけではなく、生活全般を支援するビジネス・モデルを模索している両企業。最大手セブン-イレブンでは、最近の消費者のライフスタイルの変化を見据え、店舗レイアウトを変更しています。冷凍食品や総菜を強化し、スーパーのような機能を持たせることが目的なのだそうです。

店舗を増やすことでどんどん拡大してきたコンビニチェーン。新しい価値と個性の創出のための模索が続きます。