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インドネシアでたこ焼きデビュー

『NNA ASIA』によると、飲食店チェーンのホットランド(東京都中央区)が、たこ焼き店「築地銀だこ」をインドネシアで展開すると発表。

地場物流大手カワン・ラマ・グループの飲食店運営フーズ・ビバレッジ・インドネシアとマスターフランチャイズ契約を締結し、2018年4月の事業開始を目指すとのことです。

ホットランドはこれまでに、香港や台湾、米国など7カ国・地域に進出しており、東南アジアでは、タイとマレーシアに展開。マレーシアでは昨年4月に築地銀だこ1号店を出店して以来、7店舗に拡大。薄皮たい焼き「銀のあん」も運営しています。

14年9月に東証マザーズに株式上場、15年9月に東証一部に市場変更した「ホットランド」。どんな会社なのでしょう?

早速同社ウェブサイトを覗くと、「1988年創業者の佐瀬守男は、世界的なファーストフードチェーンを和風で作り出すことを志し、出身地である群馬県桐生市において和風ファストフードショップである焼きそばとおむすびの店『ホットランド』を創業致しました」とのこと。

「様々な商品を製造販売する中で、たこ焼の魅力にひかれ、試行錯誤を繰り返し、1997年『築地銀だこ』1号店をオープンいたしました」と書かれています。

『東洋経済ONLINE』においては、佐藤守男氏がこう語っておられます。

「マクドナルドに憧れて『和のファストフード』を作りたいと思ったことが、この世界に入るきっかけでした。約40万円の資本を元手に、焼きそばとおむすびの店を始めたんですが、なかなか売れません」

「そのため、お客様のニーズに合わせるために、お好み焼き、たい焼き、カレー、ラーメンと商品のラインナップを増やしていくと、今度は何をやっている店かわからなくなってしまった。『何か違うんじゃないか』。自分でもそう思うようになり、ならば一個に絞ろうと考えました。それが、たこ焼きでした」

「一つに絞れば、相当おいしくなければ、お客様はリピーターになってくれない。そこで研究を続けた結果、今に通じるレシピができて、お店を出した瞬間に『このたこ焼きに懸けよう』という決意が生まれました」

新たな事業領域に挑戦する起業家の努力と功績を称える「EYアントレプレナー・オブ・ザ・イヤー」という賞があります。米国で生まれたこの賞は、2001年より日本大会がスタートし、2014年には佐瀬守男氏が選ばれました。

群馬で生まれたたこ焼き屋チェーンが、30年の時を経てインドネシアに上陸し、今度はどんな物語を紡いでいくのか注目したいと思います。