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21世紀の内職とは?

「コメダ珈琲店」や「カレーハウスCoCo壱番屋」など、名古屋発祥のフランチャイズが躍進を続けていますが、一風変わったこんなフランチャイズも話題になっています。

その名も、「内職市場」。早速同社のウェブサイトを覗くと取り引き実績は3千社以上とのこと。

「当社は1992年の創業以来、軽作業の請負を専門として、ものづくりの一端を担って参りました」とあります。

「また、近年はデータ入力をはじめとするデジタルな内職作業の請負にも積極的に取り組むことで、時代のニーズに合わせた業務領域の拡大を進めております。これらの取組みを通じて、フルタイムで働くことが難しい方にも多様な仕事を提供し、人生を豊かなものとしていただく一助になればとも考えております」とのこと。

『日経ビジネスオンライン』では、同社を通して内職を請け負っている愛知県の主婦の方の事例を取り上げています。

「自宅でテレビをつけながら、バラやジャスミンの花弁をプラスチック容器に詰めていく。植物標本の雑貨の加工作業だ。長谷川さんはDVDをレンタル店の専用ケースに詰めるなどの内職もこなす。」

「内職の賃金は低い。時給に換算すると250円程度で、1日8時間の作業で月収は約4万円。それでも続けるのは、5年前に半身まひになり障害者認定を受けた夫の介護のため。内職なら製品の引き取りと納品以外、自宅でできるから。」

パートとして勤めていたとき、シフトを増やしてほしいという店側の頼みを断れず、過労で倒れてしまったこともあるその方は、「自由な時間で働けることはお金よりも大事」と語っておられます。

一方、仕事を依頼する企業側にとっては、「外注はコストが高いから、どうにかコストを抑えたい!」「大量な作業!社内にできる人がいない!」「急な仕事が発生!社内リソースでは足りない!」「細かい仕事だから、引き受けてくれる会社がない!」というときに、このサービスがぴったりだそうです。

最近では、介護離職という言葉もよく聞かれるようになりました。厚生労働省は、「介護者は、とりわけ働き盛り世代で、企業の中核を担う労働者であることが多く、企業において管理職として活躍する方や職責の重い仕事に従事する方も少なくありません。そうした中、介護は育児と異なり突発的に問題が発生することや、介護を行う期間・方策も多種多様であることから、仕事と介護の両立が困難となることも考えられます。」と問題点をまとめています。

このような時代には、内職が再び脚光をあびるかもしれませんね。