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『餃子の王将』止まらない成長

王将フードサービスは、なぜ成長を続けられるのか。

中華料理店「餃子の王将」を展開する関西地盤の外食大手企業「王将フードサービス」の成長が続いています。一度も行ったことが無い人を見つける方が難しいほど、その知名度は抜群です。

1967年に京都四条烏丸で1号店を出店して以来、関西を中心に店舗を拡げ、今では全国に700店舗以上を展開中。近い将来には国内1000店舗体制の実現を目指しています。2013年12月に創業者である先代の社長が射殺されるという痛ましい事件がありましたが、同社はその後も順調に成長を続けています。

一体なぜ「餃子の王将」はここまで大きく成長してこられたのでしょうか。

要因を分析してみると、同社の個性的な経営が浮かび上がってきます。そして、それこそが同社の急成長を支えているのです。今回は、その個性的な特徴3つをご紹介しましょう。

特徴の1つ目は『店舗の独立性』です。

「餃子の王将」では、本部から各店舗への権限委譲の範囲が非常に大きく、店舗主導の運営を行っています。たとえばメニューは、餃子やラーメンといった定番の全店共通メニュー以外は、店舗ごとで独自展開しています。また、毎月あるいは季節ごとのイベントは、店長が中心となって企画しています。学生が多い地域では「ご飯大盛り無料サービス」を行っていたり、サラリーマンが多い地域では「お得なビールセット」を提供していたりと、各地域店舗で独自色を強め、他店との差別化を図っているのです。

同社のこの方針により、「一つとして同じ王将がない」という特徴ある店舗運営を実現しています。チェーンレストランの典型である「ファミリーレストラン」の、「どこで食べても同じメニューで同じ味」というのと真逆の考えだというのも興味深いですね。

特徴の2つ目は、『食材や調理への徹底的なこだわり』です。

「餃子の王将」の看板商品といえば、なんといっても餃子です。その看板商品である餃子の主要食材はすべて国産だというから驚きです。中でもにんにくと小麦粉へのこだわりは強く、にんにくは青森県産、小麦粉は北海道産です。味のばらつきを避けるため、セントラルキッチンから餡と皮が各店舗に配送され、現場で成形されています。配送は毎日行われており、店舗での冷凍保存は一切ありません。鮮度にも非常に大きなこだわりを持っているというのがうかがえます。

特徴の3つ目は『人材教育』です。

同社のホームページを見ると、全店を挙げてQSC(料理の品質《クオリティ》とおもてなし《サービス》、清潔な店づくり《クレンリネス》)の向上に取り組んでいるとあります。社内の教育機関である「王将大学」及び、調理技術の向上を目指した研修施設「王将調理道場」の新設、また「合宿研修」など、社員に対し積極的な教育投資を実施しています。また有給休暇の取得、労働時間の適正化、給与アップ、社会保険適用の拡充といった労働環境の整備にも力をそそいでいます。従業員が安心して働ける環境を作ることにより、労働意欲を向上させていることがよく分かります。

また、「餃子の王将」各店舗における正社員の数が「平均約4人」と非常に多いのも特徴です。人件費を少しでも抑えるため、「アルバイトが中心で、正社員は1名」という外食チェーンが多い中、この数字は驚きです。

さらに同社は、社員の独立を積極的に支援しています。具体的には、社員が独立した場合、フランチャイズ契約で支払うロイヤリティーも加盟料も何とゼロ。既にこの制度を利用して、200名以上の社員が「餃子の王将」の経営者となっているそうです。

外食チェーンで常識と思われていたことを覆しつつも、大きく成長し続ける「餃子の王将」。お近くの店舗で、そこにしかないオンリーワンの魅力を発見してみてくださいね。