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ブロックバスターを知っていますか

青地に黄色い文字で書かれた「ブロックバスター」というロゴが懐かしいと感じるあなたは、間違いなくレンタルビデオ世代でしょう。

『ウィキペディア』によると、アメリカ合衆国に本拠地を置く「ブロックバスター」は、全米各地におよそ3000店舗を展開し、ビデオ・DVDのレンタルチェーン店を経営していました。ですが、2000年代後半以後に経営が悪化し、2010年9月に連邦倒産法第11章を申請して倒産に追い込まれました。

日本でも、実業家の藤田田が主宰する「藤田商店」が、1991年に日本法人としてのフランチャイズ契約を結び、「日本ブロックバスター株式会社」を設立。 関東を中心にチェーン展開していましたが、1999年にゲオに事業譲渡。この際「ブロックバスター」の店舗は全てゲオに転換され、日本から撤退しました。

2014年1月12日には、約300のアメリカ合衆国国内全直営店を閉鎖。2018年には、アラスカ州で営業していた2店舗が7月16日をもって事実上閉店。こうしてアメリカ国内最後のブロックバスターはオレゴン州ベンドに残りました。

『Newsphere』によると、そのブロックバスターが観光名所になっているというのです。

店では、「The Last Blockbuster in America(アメリカ最後のブロックバスター)」の黄色と青モチーフのトレーナーやTシャツ、マグカップ、マグネット、バンパーステッカー、帽子などを地元の販売店に注文。それらのアイテムは飛ぶように売れました。

2019年3月、オーストラリアのパースにある、世界中に残っているもう1つのブロックバスターが閉店すると聞くと、「The Last Blockbuster on the Planet(地球上最後のブロックバスター)」と記された新しいTシャツを用意しました。

オーストラリア・メルボルン在住のマイケル・トロヴァトさんは、ベンドに住む双子の姉妹を訪れた際、ブロックバスターに立ち寄りました。

「コンピューター・アルゴリズムに基づいたお勧め映画をストリーミングサービスに提示されるのではなく、何百もあるタイトルを見て回り、店員から聞いた情報をもとに映画を選んでいた時代を懐かしく思う」と語るトロヴァトさん。

また最近では、昔を懐かしむ両親に連れられた、新しい世代の子どもたちが、レンタルした映画とキャンディーを山盛り抱え、幸せいっぱいに店を後にするのだそうです。

産業の移り変わりは世の常ですが、時代を一所懸命に駆け抜けたフランチャイズは、時代が去った後も多くの人たちの記憶に残り、思い出として語り継がれて行くのかもしれませんね。