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書店フランチャイズ驚きの多様化

看護ステーションにフィットネスクラブ、多様化見せる書店FC

今では、ネット上で本の注文をする人もかなり増えてきました。そんな中、独自路線で存在感を示す書店フランチャイズが存在します。

『新潟日報』によると、蔦屋書店をフランチャイズ展開するトップカルチャー(新潟市西区)は、店舗を活用した訪問看護事業に力を入れています。

新潟市と長岡市の2店舗に訪問看護ステーションを開設し、精神的な疾患や認知症のある人を中心にサポートを展開。他店舗にもサービスを広げる方針で、同社は「店舗というインフラを使って地域に貢献したい」ということです。

近年、精神科患者の在宅医療へのシフトが進み、患者や家族を支える訪問看護のニーズが高まっている中、精神科患者に特化した訪問看護事業に乗り出しました。住宅街などにある店舗も多く、拠点性の高さを生かしサービスを展開していくのだそうです。

一方、『日経新聞』によると、書籍・文具の大型複合店「コーチャンフォー」を運営する「リラィアブル」(北海道釧路市)はフィットネスクラブに参入し、根室市の店舗に会員制ジムを併設し10月25日に営業を始めます。比較的低価格で使い放題になる点をアピールし利用者獲得を狙います。

インターネット通販全盛の時代でも、「コーチャンフォー」はリアル店舗にこだわってきました。5千平方メートルを超える広さの売り場を構え、品ぞろえの豊富さで顧客を引きつけてきました。

ジムを併設するのは「リラブ根室店」。1階では書籍や文具、CDを販売し、昨秋閉めたDVDやCDのレンタルコーナーがあった2階部分(約500平方メートル)を改装して、トレーニング設備を置くのだそうです。根室市にフィットネスクラブが少ないことが導入の決め手になったということです。年中無休で営業し、毎月定額料金で契約者本人と家族3人まで繰り返し利用できるようにします。

書店に看護ステーション、そしてフィットネスクラブと聞いて驚くなかれ。両フランチャイズに共通するのは、地元のニーズに耳を澄ませて、書店との掛け合わせをすることでビジネスを展開している点だと言えます。

これぞ編集の妙! そんな新しいフランチャイズの花が咲き根づくのは、大都市ではなく、広大な土地があり、ニーズを把握しやすい地方なのかもしれません。